
不妊治療の通院メモは、「受診前に聞きたいこと」と「診察で説明されたこと」を分けて書くと、質問の準備にも、受診後の振り返りにも使えます。最初から詳しく記録しようとせず、今回確認したいことを絞っておくと始めやすいでしょう。
この記事では、スマートフォンや紙のノートに写して使えるテンプレートと、診察の前後に記録を整理する方法を紹介します。
この記事は、不妊治療記録・共有アプリHugの運営者が作成しています。診察で相談したいことを整理するための案内であり、検査結果の判定や治療方針の提案を行うものではありません。
受診前に選ぶ
まず聞きたい質問を二つか三つ。回答を書ける余白も用意します。
診察で確認する
メモを見せながら相談。聞き取れなかったことは、その場で確認します。
受診後に見直す
説明、未確認のこと、次の予定を整理。曖昧な指示は医療機関に確認します。
日々の情報整理の例です。治療の手順や、アプリの入力画面を示すものではありません。
受診前に聞きたいことを二つか三つ選ぶ
診察前に気になることを書き出し、その中から今回とくに確認したいものを選びます。思いついた順の長いリストを作るより、「今回の診察でまず聞きたいこと」がわかる形にしましょう。
厚生労働省eJIMの患者・家族向け手引きでも、相談したいことをメモにまとめ、優先度の高い項目を二つから三つ選び、回答を書ける余白を残す方法が紹介されています。厚生労働省eJIM「健康・医療情報の見極め方・向き合い方」
不妊治療の通院であれば、質問を次のように具体的にしてみます。必要なものだけ選んでください。
- 今日受ける検査について、何を確認するのか知りたい
- 前回説明された言葉の意味を、もう一度確認したい
- 次の受診日が決まるタイミングと、予約の取り方を知りたい
- 自宅で行うことについて、手元の説明書でわからない点を確認したい
- 仕事の調整が必要なので、次回の通院で確認しておくことを知りたい
質問は「次はどうなりますか」だけでなく、「次回の日付は今日決まりますか。後日決まる場合、いつ、どこに確認すればよいですか」と書くと、自分が知りたい点を伝えやすくなります。
優先項目を選ぶのは、伝える必要のある情報を隠すためではありません。体調の変化や薬に関する気がかりなど、医療者に伝えたいことは別に残しておきましょう。急な体調の変化や、次回まで待ってよいかわからないことは、メモだけに留めず医療機関に相談してください。
通院メモにあると見返しやすい項目
日付と相談したいこと
受診日と、今回相談したいことを書きます。以前の説明について聞くときは、「前回の診察で聞いたこと」など、どの説明の続きなのかがわかる情報も添えます。
検査票や説明書の内容について相談する場合は、書類をすぐ見せられるよう用意しておくと、どの項目の質問かを示せます。資料の全部をメモに写す必要はありません。
自分が伝えたいこと
気になった出来事や体調の変化は、覚えている範囲で、いつから、どのようなことがあったかを残します。はっきり覚えていない部分は、無理に日付や回数を埋めず「時期は不確か」と書けます。
「薬の副作用に違いない」などと原因を決めつけるより、「薬を使い始めたあとに、こういう変化があった。関係があるか確認したい」と、自分が経験したことと質問を分ける形にします。
医療者から説明されたこと
質問の下に回答を書く場所を設け、診察で説明された内容を残します。聞き取れなかった専門用語や数字を、あとから検索して推測で埋める必要はありません。その場で確認するか、確認できていない項目として残しましょう。
説明を受けた内容と、自分の考えを同じ欄に続けて書くと、見返したときに混同することがあります。「説明」「自分の疑問」など、区別できる見出しを付ける方法が使えます。
次にすることと確認先
予約を取る、指定された書類を用意するなど、次にすることを残します。期限が示された場合は、その日時も一緒に書きましょう。
まだ決まっていないことには、「誰に」「いつ確認するか」を添えます。次回の受診日が未定なら、未定のままでかまいません。自分で日程を推測して確定予定として記録しないようにします。
コピーして使える通院メモのテンプレート
次のテンプレートを、使いやすいメモやノートに写して使えます。質問ごとに回答の余白を作るのがポイントです。
受診前に書く欄
受診日:
今回、まず聞きたいこと:
-
質問:
回答:
-
質問:
回答:
-
質問:
回答:
医療者に伝えたい変化や困りごと:
確認に使う検査票・説明書など:
受診後に確認する欄
今日説明されたこと:
まだ確認できていないこと:
次回の予定と確定状況:
自宅で行うことと参照する指示書:
不明点の連絡先・確認方法:
パートナーと相談したいこと:
すべての欄を使う必要はありません。質問が一つなら一つだけ、記録が負担になるなら次の予定だけなど、必要な量に調整できます。
任意の記録を減らしたい場合は、記録が負担な日の一行・三行メモで、元資料の場所と今必要な情報から残す例を紹介しています。
診察中はメモを見せながら確認してよい
質問をうまく口にできない場合は、「確認したいことをメモにしました」と伝え、紙や画面を見せる方法があります。説明を聞きながら書くのが難しければ、すべてをその場で記録しようとせず、要点を確認しましょう。
たとえば、「今の説明は、この理解で合っていますか」と、自分の理解を短く伝え直して確認できます。記録に時間がかかるときは、説明をもう一度聞けるか、参照できる資料があるかを尋ねてみてください。
質問によっては、看護師や薬剤師、受付など、案内される相談先が異なることもあります。誰に聞けばよいかわからない場合は、窓口を尋ねるところから始められます。
受診後は曖昧なところをそのままにしない
帰宅後などにメモを見直し、説明されたこと、まだわからないこと、次の予定が混ざっていないかを確認します。
とくに薬や自己注射の使い方、実施する日時などが曖昧な場合は、メモを推測で書き足さず、医療機関や薬剤師に確認してください。通院メモは医療機関から渡された指示書や処方内容の代わりにはなりません。
確認できた内容は、いつ確認したものかわかるように残します。指示が変わった場合は、古い内容と現在の内容を取り違えない形に整理しましょう。
パートナーに共有するときも、「説明された内容」と「まだ聞けていない疑問」を分けたまま伝えます。「検査結果について説明を受けた」「意味がわからない項目を次に確認する」など、わかっている範囲をそのまま共有できます。
記録する道具は診察で開きやすいものを選ぶ
紙のノート、スマートフォンのメモ、治療記録用のアプリなど、診察の場で無理なく使える道具を選びましょう。選ぶときは、次の点を確認しておくと実際の使い方を考えやすくなります。
- 受診日ごとの記録を、あとから探せるか
- 質問と回答を、同じ場所に残せるか
- 記録した内容を、必要な相手にだけ見せられるか
- 入力や見返しの手間が、自分にとって重くないか
アプリの通信環境などが気になる場合は、必要な情報を診察時に確認できるか、事前に確かめておきましょう。紙や画面のどちらでも、周囲の人から個人情報を見られない扱いを心がけます。
通院記録をパートナーと共有するHug
Hugは、当サイトが提供する不妊治療の記録・共有アプリです。公式サイトでは、日付ごとに通院時のメモや医師からの指示を記録する機能と、パートナーと記録を共有する機能を案内しています。
受診後の内容を日付別に残し、パートナーも見返せるようにしたい場合に検討できます。共有される内容を確認したうえで、ふたりが合意した範囲で利用してください。この記事のテンプレートは一般的なメモの例であり、Hugに同じ入力欄や質問専用機能があることを示すものではありません。
まとめ
通院メモを作るときは、まず次の診察で聞きたいことを一つ書き、回答のための空欄を用意してみましょう。受診後に、説明されたことと未確認のことを分けて残せば、次に何を確認するかも見返せます。
記録をきれいに仕上げることを目標にせず、自分が相談しやすく、あとから確認できる形を選んでください。
参考情報
Q & A
よくある疑問
メモを見せながら質問してもよいですか?
「確認したいことをメモにしました」と伝え、紙や画面を見せる方法があります。書きながら聞くのが難しい場合は要点を確認し、参照できる資料があるか尋ねてみてください。
聞き取れなかった言葉は検索して書き足せばよいですか?
推測で埋める必要はありません。その場で確認するか、「まだ確認できていないこと」として残します。とくに薬の使い方や実施日時が曖昧な場合は、医療機関や薬剤師に確認してください。
このテンプレートはHugの入力画面ですか?
一般的なメモの例です。Hugに同じ入力欄や質問専用機能があることを示すものではありません。紙のノートや普段のメモアプリにも写して使えます。
内容確認日:。アプリの機能は更新により変わる場合があります。個別の症状、検査結果、薬の使い方については、担当の医師や薬剤師に確認してください。